かえるくんのゆかいな日常

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シドニーの大学住まい(3)英語でもニュースは難しい

今日のシドニー:晴れ。11℃/24℃。

せっかくいいお天気で、せっかくの週末なのに、何にもしたくなくなっちゃって、完全に引きこもってしまった…
これが最後のシドニーの週末なんですけどね。

さて、シドニーにそれなりに長居しているペンギンさん、テレビでも気になるニュースが流れてきます。なので、久しぶりにやってみるか、気になるニュース。

いつものことですが、英語も苦手なペンギンさん、しょせんはそんな和訳なので、あまり信用なさないで、元ソースに当たってくださいね。

―誰もペンギンさんの和訳をあてにしようなんていわないさ。
―おばかだなあ。

Sydney Hafenbruecke

…なにはともあれ、ニュースソースは2016年8月17日発売の「毎日通信」です。って、訳してみると、けっこうこっけいな名前になるものですね。The Daily Telegraph紙です。どっかにも同じ名前のもっと有名な新聞があった気がします。今回の記事、電子版では記事が見つからなかったのであしからず。

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リンツ・カフェ人質事件での失敗(Lindt Siege Debacle)
アマチュア・アワー
・警視総監(commissioner)は、警官隊がスペシャリストの装備を欠くことを知っていた
・対テロの責任者(chief)は、上機嫌なSMSを家に送っていた
・交渉のための支援は、「アマチュア」だとして退けられていた

Janet Fife-Yeomans

ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州の対テロ責任者(counter-terrorism chief)は、リンツ・カフェ人質事件の間じゅう、外部の「アマチュア」からの支援を拒否していた。人質をめぐるドラマを解決すべき装備が絶望的なほどにない中で、自らの部下たちが攻撃の高まりにさらされているときであっても、である。

さらに、NSW州警察の対テロ隊で最上級の地位にあったキャス・バーン(Cath Burn)副総監(deputy commissioner)は、アンドリュー・スキピオーネ(Andrew Scipione)から、「すてきな明日の朝に、また(see you bright and early)という、上機嫌なメールを送られていた。その間、シドニー市民13人が、なお武装した過激で狂乱した男にとらわれていたにもかかわらず、である。

話題騒然とした中の(in a controversial text)昨日の死因審問(inquest)で明らかになったところでは、人質とされていたトーリ・ジョンソン氏(Tori Johnson)及びカトリーナ・ドーソン氏(Katrina Dawson)が殺害される1時間前に、警視総監は副総監に、警官らが事態に対処するために適切な装備を有していないと話していた。なお人質に危険が切迫している中で、スキピオーネ氏はバーン氏に、明朝、「将来のために」装備を改善する計画を立てる仕事に戻るよう、指示していたのである。

バーン副総監は、その職務にあったにもかかわらず、自らの部下たちが直面する重要な現場の問題(technical problem)に気づいていなかった。

Lindt Cafe auf dem Martinplatz

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アンドリュー・スキピオーネ警視総監は、リンツ・カフェ人質事件の夜、部下のキャス・バーン副総監に、上機嫌で、「素敵な明日の朝に、また」というテキスト・メッセージでログオフしていた。

この衝撃の新事実(bombshell revelation)が公にされたのは、昨日、2014年の人質事件の死因審問においてであった。この事件で、人質2人が、テロリストの男、モニスによって殺害されたのである。

テキストメッセージには、今週月曜の夜、対テロ責任者キャス・バースの証言の中で明らかになった事実が含まれていた。また、このメッセージは、人質事件のピークにおいて、警察にはろくな装備がないことを、州の警察トップが認識していた事実をも明らかにするものであった。

第三の不都合な新事実は、第三者――その中にはグランド・ムフティ・オーストラリアやモニスの弁護士(lawyer)も含まれる――がカフェの外からモニスを説得し、人質事件を平和裏に終わらせようとするのを、警察は認めようとするのかに関する記者会見前にバーン副総監が書いたメモである。

「命がどうなるかわからない(Lives in the balance.)。警察としては、彼らの命をアマチュアの手に任せるわけにはいかない(We don’t put their lives in the hands of amateurs.)。」とバーン氏は書いている。

スキピオーネ総監がバーン副総監に、両者とも人質事件の12月15日の夜10時に仕事を切り上げた後で送ったテキストメッセージにおいて、恐怖の人質事件がなおモニスの射程におかれている最中に、新たな装備の資金のための努力(bid)について話をしていた。

スキピオーネ総監はバーン副総監に対し、「警察が必要とすることのありうる電子的なイメージングやオーディオの新装備」について、アドヴァイスを求める旨、語っていた。

「警察が将来に適切に備えることができるようにするために、私にはこのことが必要だ。明日の午前にでも話せたらいいと思う。素敵な明朝、また。アンドリューより。」

モニスの銃撃によってカフェ店長のトーリ・ジョンソン氏が死亡した後に警察が突入し、バリスターのカトリーナ・ドーソン氏が警察のバレー・シーンの巻き添えになって(by police ballet fragments)殺害されて人質事件が終結したのは、数時間が経過した後の12月16日午前2時13分のことであった。

バーン副総監の話では、同氏は、自身が送り、また受け取ったSMSのメッセージは、人質事件の最中に、またその後に、すべて消去していた。この一通だけが明るみに出たのは、彼女自身が12月15日午後10時37分に、自分のアドレスにeメールで転送していたからである。

治安判事の法律顧問(counsel assisting the commission)であるジェレミー・ゴームリー(Jeremy Gormly)上級法廷弁護士は、テキストメッセージを内容とするこのeメールは、数週間前、副総監のeメールすべてが、おそらくはこの死因審問のために提出された際にタイミングよく出てきた理由について酷評していた。

バーン氏の発言によれば、同副総監は、昨日午前、証言台で(in the witness box)見るまで、このメールのことは忘れていた。

ドーソン氏の遺族側の訴訟代理人(counsel)であるフィリップ・ボウルテン(Phillip Boulten)上級法廷弁護士による昨日の対質で(cross-examined)、バーン副総監は、この人質事件の間、カフェ内部が見えないこと、あるいは、警察がカフェの周囲に設置したカメラの長さが「標準以下(substandard)」であることについて、問題を提起した人は誰もいなかったと発言した。

さらに、交渉人(negotiator)、それも副総監の部下も含む交渉人には地上通信線(landline)回線1本があっただけだった、あるいは、戦術遂行部隊(Tactical Operations Unit)が、電池がなくて機能しないラジオの問題を抱えていた、といったことを同副総監に話したものも、誰もなかった。

同副総監は、人質事件の間、一度も前線の指令所に赴くことがなかった。

バーン副総監の昨日の発言によれば、同氏は、スキピオーネ総監のSMSに含まれていた、NSW州警察がこのようなテロの状況をうまく扱うのにろくな装備がないと言及していた事柄を知らなかった。

ボウルテン弁護士は、共有無線(share radio)があった点を含めて、主張がなされている警察のリソースの不足について、同副総監を尋問した。

ボウルテン弁護士が明らかにしたところでは、警察は「バディー・コム(buddy comms)」を使用していた。これは、警察が共有する無線機のことを「バディー・コミュニケーション」というのに関連していて、それは、無線機のうちの一部が機能しなかったからそう呼んでいた、というのである。「あなたはこのことを知っていましたか。」ボウルテン氏は副総監に問いただした。
 「説明してくださいますか。」と副総監は答えた。

「何が起きているのかを無線で話す際に、ある人が隣の誰かのところのそばに立って聞き耳を立てている、ということです。(It’s someone standing next to someone and telling them what’s happening on the radio.)」

バーン副総監は「いや、そのようなことは私のところまで上がってきませんでした。(No, that was not brought to my attention.)」と発言した。

ボウルテン弁護士:「だとすると、警視総監があなたにメッセージを送ったとき、総監が何のことを言っているのか、ちんぷんかんぷんだったわけですか。(So when the Police Commissioner sent you this message, you had no idea what he was talking about?)」

バーン副総監:「そうです。私はそのときには何も知りませんでした。」

ボウルテン弁護士はさらに言う。「あなたは、事態が適切に処理されているかどうかを知るべく、あなたの部下の指令に何か照会をしていたのですか。(Did you make any inquiries of your commanders to see if things were operating properly?)」バーン副総監は答えた。「いいえ。繰り返しになりますが、それは私の役割ではないのです。」

SMSの発見によって、警察のリソースに関するスキピオーネ総監への尋問をめぐって、同総監が、続いて今日、証言台に立つ番になるに際して、まったく新しい線が出てきた。

同総監もまた、自らが12月15日午後11時59分に人質事件の現場指令に対して発したeメールの中で、モニスの指示に従って人質であったマルシア・ミハエル(Marcia Mikhael)氏がYouTubeに投稿したヴィデオをコピーせよ、と言っていたことについて、尋問を受けることになるものと思われる。このヴィデオの中で、ミハエル氏は、「「警察は何も使用としていない」と発言していた。

スキピオーネ総監が、自らの弁護士(lawyer)を通じて、同総監が「命令や指示は一切しなかったし、この事件のあった日、人質事件における行動に関連する指導や助言も一切しなかった」と、今回の死因審問に対して語っている。

auf dem Martinplatz

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法律か関係の職名が難しいですね。特に英米法系の国は。

オーストラリアには、弁護士にバリスターとソリシターの区別があります。バリスターは、「法廷弁護士」とも訳され、その名の通り、法廷で訴訟代理人を務めます。これに対して、ソリシターは「事務弁護士」とも訳され、法廷には立たない代わりに、さまざまな法律実務をこなします。そこまではペンギンさんもなんとなく知っていた話。

で、この間大学の生協で買ったM. Sanson, T. Anthony, Connecting with Law (3rd ed.) (2013) って本が本当にオーストラリア法入門としてわかりやすいと感じているのだけど、この本によれば、「法律家」の用語法にはいろいろなものがあるようで、単にlawyerといえば法律家全般を(場合によっては法学士の学位を持っている人全般を)、legal practitionerというとそれは法律専門職、くらいに意味が限定されて、このlegal practitionerのなかにsolicitorとbarristerの区別があり、barristerは、ときにcounselとかadovocateと呼ばれる。ちなみに、アメリカで使われるattorneyというような言葉は、オーストラリアでは(職種を表す言葉としては)使われない、ということだそうです。ソリシターの人口が2009年くらいに10万人以上、バリスターのほうは5700人というのは、職務内容を考えればよくわかる話。

Martinplatz S-Bahnhof

実は、この記事が気になった理由は、まさにこのinquestという言葉にありました。上の翻訳では、「死因審問」と訳しています。

一度このあたりのことは調べたことがあって、最後までわからなかったのだけれども、英米法圏の国では、人の死というのを公式に確認するのは、検死官(coroner)の仕事、というのが歴史的伝統だそうなのです。カリフォルニアで聞いた話では、検死官になるのは医学関係者とは限らない伝統だから、一部の地域では、検死官に代えてmedical examinerを採用したところもあるそうで、これが日本の「監察医」制度のモデルらしいことも、どこかで聞いた話。

NSW州は検死官制度が現役であるわけですが、彼が死因や死をどう防ぐことができたか、などを検討する場がinquest、死因審問なのです。

そして、このinquestの場が、こういう具合に活用されているんだ、というのが、ちょっとした驚きで、がんばって訳してしまった。

すごいのは、検死官と死因審問の制度が、司法系統にのっているということです。いまちょっとみつけたNSW州検死官裁判所(NSW Coroner's Court)、はっきりとcourtって書いてあるし。おっと、このサイトで、リンツ・カフェ人質事件についての項目を発見した。どれどれ

これをみて、やはり、検死官は治安判事(magistrate)の身分で行動していて、これを法律面で補佐するCounsel Assisting the State Coronerが何人かいると。なるほど、上の記事の中のゴームリー氏はこういう役割だったのか。警察側の弁護人かと思ってた…

ともかく、この死因審問は公開法廷で行われているのですね。

まだいろいろ調べようはあるけど、今日はこの辺で。
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